アマチュア無線家JH0ILLのつぶやき

ある日、突然、アマチュア無線を再び、やってみようと思い付き、十数年ぶりに再開した無線局のつぶやき。

変更検査、その後のまとめ

3月6日の変更検査後、1kWの免許を頂き、しばらくの運用を行った。2週間経過し、そろそろ慣れもあり、ここで一旦まとめを行い、いままでのブログでの「つぶやき」に戻ろうと思う。
この2週間は、今までの200Wから1kWに増大したことの効果を体験したものであり、実際にこの効果はどうなのかを多くの方々が興味を持たれるのだろう。そこで、分かったことを良いこと、悪いことも含めてまとめたい。
以下、影響度の大きなものから順番にお伝えする。
【効果】
(1) パイルアップのときの応答率が高くなった。
DXペディションなどのパイル時に、比較的早いタイミングでコールバックがある。
(2) 弱い信号のDXでも、応答率が高くなった。
ノイズぎりぎりの局でも、呼ぶと何らかの反応がある。今までは諦めていた弱い信号も、呼べば取ってもらえる。
(3) 3.5MHzでのDXができるようになった。
3.5MHzでのDXは不可能と思っていたが、微かに聞こえる信号に対して応答がある。また、CQに対して、呼んでもらえるようになった。
(4) ハイバンドでのCQに呼んでくれる局ができた。
いままではCQを出しても、反応は少なかったが、QRO後、何らかの反応が期待できる。
(5) コンテストでの効率が高くなった。
地方コンテストで呼びに回った際も、いち早く取ってもらえるので、早く呼びまわれる。
(6) ラグチューでは安定した交信が可能
3.5MHzや7MHzでラグチューする場合、QSBの影響が少ない分、安定して話ができる。
【課題】
(1) 行き着くところは、アンテナ!
他の1kW局との違いを感じるときは、相手が呼んでいる局を自分は聞こえないというジレンマ。アンテナの性能や、その地上高の差が大きいと感じる。
(2) もっと言えば、コンデション
アンテナ以上にコンデションに左右される。聞こえなければ、交信は出来ない。
(3) どきどきの運用
SWRが高い状態であったり、コネクタ部分の接続不良が発生したときなど、周囲へのインターフェアの問題発生が無いか、とてもどきどきすることがある。
(4) 簡単に出来すぎることへの達成感不足
パイルアップのとき、さあ!頑張るぞ!とばかり、出る周波数を検討し、CTESTWINの設定などで、長期臨戦態勢を構えて望んでも、1回、又は数回でコールバックがあり、あまりにも簡単なため、達成感が不足気味。


以上、QROの結果をまとめてみた。1kW免許は、世界のアマチュア局でも最高レベルの出力が得られたことになる。今後は、QRP運用も含めて、多彩な運用を試みていきたい。

3月17日・18日

朝9時以降は、14MHzのコンデションの上昇を期待し、14MHzをワッチ。VE7ACN/7局が14.026MHz CWで入感、即座に呼んでWkd。JN2OWE局(YLさん)が59で入感。それも、北東ビームで。恐らくスキャッタだと思われる。結構強く入っていたが、こちらから1kWで呼んでも中々厳しい状況であった。引き続き、ビームを北東に向けたまま、14.155MHzでCQを連呼。なんと、N4RK局、飛行機のアマチュア無線家からのコールを受けた。信号は最大で59+20dB、ボーイング777を操縦しているパイロットで、400W、飛行機の尾翼にあるアンテナでの運用のようだ。しかし、民間の飛行機でアマチュア局の運用ができるとはとても驚きであるし、私としても貴重な体験である。
その後、夕方は7MHz SSBで国内QSOを楽しみ、夕食後は3.5MHzにQSY。CWにて短時間QSO後、6m AMロールコールに参加。21時半以降は、Russian DX Contestに7MHzで参加した。
Russian DX Contestは、土曜日21時から翌日曜日の20時59分までの24時間で、SSBとCWが同時で開催され、且つ、対象はロシアを含む全世界であるため、メジャーなWW Contestまではいかないにしても、多くの局が参加されるコンテストのようだ。また、2つまでの異なった部門にエントリーできるようで、私は40m Band Mixedと20m Band CWで参加した。


7MHzでは、ビームを北西に向けて、米国の局やVKなども以前のようにわざわざビームを振ることなく、1kWを活かして、ほぼ固定ビームで運用を続けた。よっぽど、相手の環境が悪いか、出力差が生じていなければ、聞こえてくる信号については、ほぼ、応答があると信じてのことである。実際に、聞こえている局で無視された局は1局のみだったと思われる。23時頃には東欧も入感し始めたが、まだ弱めな東欧局も、ほぼ、1回でコールバックを頂けた。夜中1時半過ぎには、CWでのQSOを一旦止めて、SSBに移った。これからは、1kWの実力を調べることになる。この時間帯でのSSBでのQSO実績は無い。朝方のグレイラインの信号アップは経験があるのだが。西欧局を含む12局と結果的にQSOが成立した。但し、簡単ではなく、やっとこ、取ってもらえたというレベルである。原因は、信号の弱さもあるが、WebSDRで確認すれば、欧州での7MHz SSBの混信は酷い状況で中々確認が出来なかったことが要因だと思われる。これらの状況から、SSBでのQSOには更なる高く高性能なアンテナ、またはパワーが必要と感じる。ただ、残念ながら、パワーについては、法律上は既に限界であり、頼るアンテナは更なる土地と資金を要し、現状はここまでという感じがする。しかしながら、冬場はEUのWebSDRで7.070MHz付近のJAのハイパワー局らのラグチューが聞こえる良いコンデションに遭遇することもあり、まだまだ可能性はあるが、暫くは遥か西欧から聞こえるCWの信号に対して高い応答率を得られた事に満足したいと思う。
Russian Contestはこうして夜遅くまで楽しめた。
翌朝3月18日、昨晩の遅寝がたたり、7時起き、既に日の出後1時間を経過していた。さすがにEUからの信号は弱まっており、逆にJA各局の信号が強く聞こえていた。それでもイタリアを含む6局とQSO、得にこのイタリア局はQRO前はほぼ不可能な信号強度である。
14時を回り、ハイバンドのコンデションが気になり始めた。21MHzのSSBをワッチすると、結構強い信号が聞こえる。ローカル局がバヌアツ局YJ0CAを呼んでいる。wkdしたようだ。私も未だ未交信エンティティなのでビームを150度辺りに振るとかなりの強い信号で入感していた。SSNは15程度であるが、太平洋側はやはり良いようだ。短くコールしたら直ぐにコールバック。超ショートQSOが成立した。それから、ローカル局に呼ばれて、2mで少し情報交換、ベトナム局3W2TXRさんがパイルを受けている。信号は59+10dBと強い。短くコール、直ぐにコールバックあり。ローカル局も続けてQSO。特にここへのパスが良いようだ。
その後、14MHzにQSY。Russian ContestのCWに参加。信号はそれ程ではないが、沢山の局が出ていたので、周波数の下から上に向かって一度だけQSOしながら上がった。結果は28局とQSO。ロシア以外にも、多くのEU局とQSOができた。
18時になり、クラスタに3.503MHzでV73NS局が上がっていた。結構強く559程度で入感。クラスタに上がっていたけど、誰も呼ばず、CQを連呼していた。800w程度で短くコール。やはりコールバックあり。グレイラインか不明だが、3.5MHzはそこそこ飛んでいくので結構満足している。常連局なのか?QSO自体も短く、局数も少なめなのかもしれない。他のバンドに比べて、容易かもしれない。その後、22時過ぎにV85Tも3.507MHzでQSOできた。
このように、この週末は無線三昧の休みとなった。無線ばっかりしていたように見えるが、それ程でもない。私の場合、特に強いバンドはなく、自らが達成できるギリギリの構成にしている。その結果、各バンドでのDXが楽しめると言われている同等レベルか、ちょっとプラスする状態で構成している。故に、絶対的な優位に立つ事は無いけど、この悪いコンデションで仕事や家庭に悪影響を及ぼさないで常に楽しめる構成に出来たと思う。また、敢えてやらなくてもいい周波数は割り切っている。即ち、アンテナが難しくインターフェアも心配なトップバンドとコンデションが暫くは望めそうもない28MHz以上はKW対応しなかった。一方、DXも国内も楽しめる3.5MHzから24MHzまでは全て少なくとも廻るアンテナにしている。3.5MHzでは回す事で-2dBというゲインを信号強度の最大のところに調整可能という事で補っている。7MHz以上は、八木でDPよりもいくらか優位である。DXメインバンドの14MHz/21MHzは4エレで、3エレトライバンダーより優位に立つようにしている。タワーを何本も持つ局とは比べものにはならないが...

3月16日・17日

今日は東京出張から帰って、夕食前に20時過ぎからコンデションが良い3.5MHzで国内QSOをした。更に23時ちょっと前から、3.511MHzでCQを連呼、DXを4局含む国内外の11局とQSOした。合わせて、サンフランシスコで開設されたWebSDR(http://69.27.184.62:8901/)にて自分の信号をモニタしながらQSOをした。この時間帯、サンフランシスコは朝7時ごろであり、非常によいパスがあったと思う。自分の信号が安定して入感していた。
その後、DXクラスタで、10.125MHzで3B8XF局(モーリシャス)のレポートがあり、すでに夜中1時近くという時間でもあったため、半信半疑で10MHzにQSY。アンテナをインド洋に向ける。信号は比較的強く579程度で入感。3kHz upにて何度か呼んだらコールバックあり。また、まだ、コンデションが良さそうなので、7MHzに移り、DX局を聞いた。3局のDXとQSOし、就寝(AM1時過ぎ)。
朝5:40に目覚め、7MHzを聞く。大きなパイルを確認したので、元を探すと、7.019MHzで3C0W局がPeak 599+20dBで入感。暫く呼び続け、35分後にコールバックあり。7.118MHzでYT8WWが59 SSBでCQ。誰も呼ばないので、呼んだ直ぐにコールバック。59+のレポートを頂いた。少し、気をよくし、その後、早朝の国内QSOにて朝の挨拶を行った。