アマチュア無線家JH0ILLのつぶやき

ある日、突然、アマチュア無線を再び、やってみようと思い付き、十数年ぶりに再開した無線局のつぶやき。

WSPR レポート

1月18日の朝、7MHzにてWSPRを運用した。今週、WSPRを連日、夜中に運用したが仕事の関係で7時以降の伝播状態が把握できていない。サンプルは1つであるが、傾向をみる上でも、記録を取ったので報告する。
1月18日は、朝JST9:00過ぎまで運用した。欧州方面の信号の変化はもちろんのこと、日本国内、中国の信号も記録としてみた。面白いデータが得られたので、報告する。
運用状態は、7MHz(周波数 7.040811MHz)で出力は5W、アンテナは2エレを330度に向けて運用した。レポートはすべて当局の信号を受信したレポートである。1月18日の日の出時刻は、JST6:58であった。以後、何もなければ時刻はJSTとする。


1.欧州方面
今週連日でモニタしたDL0LU局からのレポート。

日の出時刻になると、信号が次第に上昇し、30分程度経過するとピークを迎える。信号強度は10dB程度上がった。その後、次第に低下していく。8:20を最後に聞こえなくなった。すなわち、グレイラインパスでのオープンは日の出後1時間程度と思われる。


更に、イタリア局IW2NKEからのレポートである。

この局からは、0時以降、8:52までずっとレポートがあった。最低が30dB以下になっている。最初のピークは、1:12(UTC16:12)で、ローマの日没時刻がUTC16:06なのでほぼ一致。次のピークは4:56頃でこれは電離層の伝播状態が最も良いときと思われる。日の出によるグレイラインパスのピークは7:10ごろとなった。こちらは日の出直後にみられた。時間は8:52あたりである。


勝手な想像にすぎないが、ピーク時刻の違いはドイツとイタリアの緯度の違いかもしれない。緯度がイタリアよりドイツが高く、伝播ルートから太陽の光があたる境界が一定の距離のところがピークだとすれば、ドイツのルートの方が時間が遅い。これは傾向を調べてみる必要があるかもしれない。


2.日本国内
2局のWSPRレポータからの報告があった。GLから両局とも札幌近郊のようである。

信号強度の違いは、アンテナなどの設備にも影響を受けると思われるが、日の出時刻を過ぎてから信号強度が上がっている。いままでの経験から、日の出時刻のときのQSBが非常に乱高下するので、レポートにはその影響も加味する必要がある。いずれも、9時半ごろまでは信号が強い状態が続いたようだ。


一方、5エリアでは以下の通り。

夜間のパスはわずかながらあったようである。日の出時刻と共に信号は上昇傾向にあるが、8:52ごろに急激な上昇が起こった。GLからは徳島県と確認。徳島の日の出時刻は7:06で影響しているわけでない。この変化は不明である。(F層の影響による伝播の変化か?)


3.中国
WSPRでは中国からもレポートが多かった。代表的なレポートを出す。

5時台のコンデション変化は伝播の良好なものと思われる。7時以降は日の出の影響を受けているものだと思う。ただ、遠方のような信号に劇的な変化はないみたいだ。9時過ぎまでレポートがあった。


以上、日の出時刻後の状態を記録したが、遠方のグレイラインパスの有効性は極め良い。10dB以上の改善がみられるので、とても面白いと思う。
今後、相手局の緯度の違いによるピークの表れ方を少し調べてみたい。

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