アマチュア無線家JH0ILLのつぶやき

ある日、突然、アマチュア無線を再び、やってみようと思い付き、十数年ぶりに再開した無線局のつぶやき。

7MHz コンデション

今日は、出張で大阪に向かっている。その電車の車窓から、琵琶湖がみえる。大阪までの時間が十分にあるので、PCでブログ記事を色々と書くことができる(無線機が無いので運用はできない)。Google検索で「7MHzコンデション」を検索してみたが、様々な面でコンデションについて語られていた。また、朝方、7MHzをワッチしてみると、2通りのコンデションについての会話がQSOで行われていた。1つは、7.150MHz付近のDXを追っかけていたOMたちの会話。おそらく、E31Aが朝方、SSBでQRVしていた件だと思うが、「コンデションが良かったので信号が強かった」との内容であった。一方、7,050MHz付近で8エリアの局を呼ぶ1エリアの局がレポートを55で送り、「今日はコンデションが悪いので」という話であった。同じ時間帯で、同じ周波数帯で一方はコンデションが悪い、一方はコンデションがいいと言う。ここで言うコンデションというのは、そのときのバンドの伝搬状態を言うが、まさにそれは絶対的ではなく、相対的なものの言い方であると思った。
例えば、7MHzでDXを追う人々にとっては、この5月は、一ヶ月後の夏至を控えたあまり良いコンデションではない時期である。特に、夕方の北米、また、朝方の欧州は伝搬がよい時間帯が冬場に比べて短くなる。また、QRVする局も、ハイバンドが良いためか少な目になる。すなわち、コンデションが良いという言葉は少ないものとなる。
一方、国内でのQSOを楽しむ人々にとっては、冬場とはうって変わる。それは、今までは夜19時頃で国内はスキップしていたのに対し、夜間でも比較的安定してQSOが可能となる。一方、昼間は、E層の影響か、極めてQSOが難しくなるときも多くなる。
私にとっては、仕事から帰ってからのQRVで多くの方とQSOできる機会が与えられることが少し嬉しい。もちろん、冬場に追っかけていた朝方や夜のDXとのQSOは暫く休止となる。特に、冬場の21時頃に聞こえていた7.025MHz以上の北米局とのQSOは無理となる。だから、コンデションがいいとも言えないし、悪いとも言えない。感じることは、このエリアや国とのQSOではコンデションがあまり良くないとか、良いと限定することだと思う。
なお、それに関連してだけど、7MHzの移動局で信号が強い局について、オーバーパワー局だと批評されたサイトがあったが、これは殆どは間違いだと思う。国内でもコンデションというより、あるエリアとあるエリア間の伝搬状態が良いときは、移動局でも固定の数百ワット局より強いケースはある。ロケーションやアンテナの構成によっても然りである。

IC7000での運用

TS480HXを修理に出し、再び、最高出力45WのIC7000の運用に戻った。既に、IC7000については、冷却ファン対策を施しており、連続運用は問題なくこなすことが可能である。また、デジタルモード設定もTS480からIC7000に移したのでJT65での運用が可能となった。
最近はIC7000を144MHzFM専用機になりつつあったので、久しぶりにHFでCW,SSBなどを運用してみると、その使い勝手がTS480と異なる点がよく判ったので、独断的ではあるが以下に紹介する。
TS480よりIC7000が優れている点:
STEPモード:STEPキーを押しておくと、メインダイヤルが1kHz(SSB,CWで)ステップで周波数が可変できる。バンド内を観察するにはとても便利。
スプリット運用:SPLスイッチを押せば、スプリットとなる。長押しすれば、周波数が合わせられる。送信周波数の変更も容易。
CWモードでの可変周波数:よりゆっくり調整ができるので、ゼロインが容易。
キータッチ:軽く押せば、切り替えられるのがいい。TS480は硬すぎる。
メインダイヤル:大きくて操作性がいい。
DSPフィルタ:幅が容易に可変できる。
出力の可変が1~100%まで可能。すなわち、0.5W QRP運用が可能。
音声メモリ機能。TS480はオプションで持っていない。
温度補償水晶発振器が最初からついている。TS480はJT65のために、後から入れた。


TS480よりIC7000が劣っている点:
ローバンド3.5MHz,7MHzでの受信特性。強い信号が入っているときに、IC7000はバンド内のザワツキが気になる。TS480が断然いい。
AM送信モードの音質。ローカルに聴き比べてもらったが、TS480の方がよいようだ。
CWフィルタ特性。TS480の2つのCWフィルタは断然効きがいい。
アンテナ自動切替。HFのアンテナは2つ備えている。バンドを切り替えると、自動にアンテナも切り替わる。
放熱性能。200Wでも心配せずに運用できる。
PCとの連動。JT65運用時、マイクを取り外す必要はない。また、PCリモートコントロールができ、そのときは、操作性が高級機のようになる。
TS480のCWキー入力が2点ある点。CTESTWINとエレキーの併用が可能。
CWエレキー速度の変更が容易。


以上の点である。恐らく、高級機にはこの全てが対応できるのだろうと思うが、私の思いでは、以下のような普及機があれば、別に高級機でなくていい。
・200Wが連続出力できること
・バンドスコープが可能なこと(IC7000の機能ではもう時代遅れ)
・TS480クラスのローバンドの受信特性があること
・CW用のルーフィングフィルタが2つ備わっていること(DSPである必要はない、TS480のレベルで十分)
・CWキー入力が2つ備わっていること(これは便利)
・AMが良い音質であること(50MHz AMロールコールで最近の無線機はあまりよくないとの話題)
・CWフルブレークインのリレー音がもっと小さい(最近はセミブレークイン設定にしている)


バンドスコープの使い道であるが、多くの局がそうなのか判らないが、夜、7MHzでQRVしていると呼ばれた後、「ここに貴局が出ていたので」と言われることがある。バンドスコープ機能がある無線機を持っておられる方はこのように使われるのだなと思うことがある。私は、スプリット運用しているときに、DX局の呼び癖をつかむためにはいいと思っていたが、実際、いつも通り、自分の耳で聴いて、DX局がどこを聴いて、次はどこを聴くだろうかと推測しながら呼ぶことが多く、バンドスコープの必要性をあまり感じなくなっている。私の場合、昔のTS830で十分という頭があり、まだ、それほど、弱い局から呼ばれて困るケースが少ないからかもしれない。もっとも、呼ばれていても、気づかないだけかもしれないので、その場合はごめんなさいと言うしかない。
自分に十分なパワーがあり(kW)、CQを出したときに、ノイズレベルぎりぎりの局から呼ばれ、その局をピックアップするケースがあれば、高級機が欲しくなるかもしれないが、今は全くと言っていいが、それはない。最近はQRP運用で、逆のケースは発生しているが・・・。

50MHzのQSO

50MHzのコンデションが上がり、全体的にアクティビィティが増加したせいか?Psk Reporterにおける50MHzのウォッチバルーンが増加していた。

以前は、関東に1つ、中部に1つ、大阪に1つの3個程度だったのが、こんなに増えている。増えていることはとても喜ばしいことで、それだけ、QSOする確率が増えるということである。
夜遅く(22時~23時)にも関わらず、7エリア、0エリアとQSOが出来た。また、1エリアから呼ばれたし、こちらからも呼んだ(QSOに至らなかった。理由は、うとうとして、気が付かなかった)。
先に、JA0 VHFコンテストがあり、50MHzで多くの新潟局とQSO出来たが、普段は全く聞こえない。Esが発生すると、0エリアからは6エリア(特に沖縄)、8エリアが開けることが多いが、最近、50MHzでアクティビィティを維持し続けていくことに少し難しさがあることに気付いた。それは、やはりVHF帯の性(さが)ともいえることで、Esが発生したときは、6エリアや8エリアの局と短時間でQSOを終わらせる。この場合、1シーズンで1回のQSOが通常と思えば、出ている局がある程度限られている場合、直ぐに打ち止めが来る。かといって、シーズンオフになると、ローカルも殆どいなくなる。しばらくすると、QSOする相手がいなくなることが判った。そうなると、まさに、ノイズを聞き続ける、または、常連局を聞き続ける忍耐、また忍耐の状況に陥る。
それゆえ、50MHzが好きなローカルには、50MHzだけでなく、HFもやったらどう?と話すことがある。いまや、50MHzは昔の様相ではなく、HF帯での一番高い周波数と考え、HF/50MHzで最も良いと思われる周波数をその都度、選択できるようにすればいいのである。この面では、144MHzや430MHzも同様で、その証拠に最近はあまりV/UHFに出ることは少なくなった。