アマチュア無線家JH0ILLのつぶやき

ある日、突然、アマチュア無線を再び、やってみようと思い付き、十数年ぶりに再開した無線局のつぶやき。

3.5MHzのアンテナ考察

現在の3.5MHzは、30%短縮の全長24mのZeppを用いている。最高高さは14m程度である。このアンテナを使っており、国内QSOにおいてはそこそこの威力があるが、最近、問題と感じていることがある。ひとつは、耐電力が200W PEPであり、CWで運用していると、SWRがぐんぐんと上がってくること、また、帯域は3.520〜3.550MHzまでしか使えないこと、最低地上高は4m程度しかなく、インターフェアが怖いことである。
また、7MHzのDXを楽しんでいると、3.5MHzも面白そうな雰囲気がする。
ローバンドでのDXには、垂直偏波がいいと感じていたが、最近そうでもないのかもしれないと思うようになった。CD社のCD160の紹介ページに、GPが本当に良いとは限らないことが記載されていた。この文面をみて、MMANAで調べてみたいと考えた。即ち、今回はGPアンテナを否定できるか??ということである。

上記は、1/2λのフルサイズダイポール(DP)と1/4λのフルサイズGPの垂直方向の指向性を実大地モードでMMANAによりシミュレーションしたものである。
DPの高さは15mとした。GPは3mの高さである。また、GPのラジアルは4本としてみた。
GPのゲインは、0.62dBiなのに対して、DPは大地の反射により、7.27dBiもの利得が得られることになる。MMANAで作成したデータを7dB程度勘案したもので合成をしてみた。
打ち上げ角で27度以下はGPが優勢であるが、意外にも利得の高い状態がDPでも得られるのである。大地の反射の影響である。
私の家からみると、周囲に山があり、東の方は20度以下は絶望というところである。すなわち、ローカルの混信さえ気にしなければ??DPでも十分に使えるといえる。CD社には、CD78jrというロータリーダイポールがある。このアンテナは、超短縮という感じであるが、狭いバンド幅を給電部に備えたマッチング回路でカバーできるような仕組みである。耐電力も1.2kW(CW)もあり、200Wで運用するならば、十分というところだろう。
金額が少しはるが、CD78jrの設置を検討したいと思う。
私の運用から言うと、国内7:DX3程度の比率であり、比較的長いQSOとコンテストが主体なため、高打ち上げ角はある面、都合がいいかもしれない。

Band Masterの効果

シェアウェアのBand Masterをインストールして、土日の運用をしてみた。

DX Atlasの有用性は未だよく判らないまでも、ビームの方向やグレイラインにかかっている位置が判るだけでもよいと思った。
土日にBand Masterを用いて、主に7MHzで運用をしてみた。RBN(Reverse Beacon Network)の情報をリアルタイムに反映することが出来る機能が一番の機能と感じた。すなわち、未だ、クラスタには掲載されていないCQ呼び出しの局が表示されるからである。更に、設定では、掲載後にDeleteされるまでの時間が設定できる。5分程度がよく、あまり短いと、CQを終え、QSOがされているときに、消えてしまうことが分かった。
土曜日の夕方から夜にかけては12局、日曜日の朝は13局、日曜日の夕方から夜にかけては6局のDX、計31局のDX(うち7MHz:27局,10MHz:3局,14MHz:1局)とBand Masterを通じてのQSOができた。コンデションが良いこともあったと思うが、いつも東南アジアからのQRMばかりと思っていた7MHz帯がこんなにもDXで埋め尽くされているとは思ってもみなかった。
土日は、イタリア局を中心にコンテストが行われており、時間とともに、これらのコンテスト参加局も聞くことができた。信号が弱くても、ほぼ、相手のコールサインが把握しており、かつ、QRZ.comで確認し、さらにRBNのレポートから設備の出力の大小も予測できるので、呼んでも取ってもらえそうかどうかも把握できる。
これを使って、EU局のベアフット+DP局ともいくつかQSOが出来た。相手の信号が弱くても、当方の信号がしっかり届いており、QSOがきちんと成立したのだ。
こんな面白いソフトは無いと思う。競争が激しくなるが、お勧めするソフトウェアである。

TS-480HXの不調?

TS-480のファイナルが飛んで??修理に出した結果、1週間足らずで戻ってきたことに感動していたのも、つかの間、新たな問題が発生して悩むことになった。
それは、最初に3.5MHzで発生した。3.544MHzでSSBで運用していたら、突然、ピッピッと鳴り、”RX ONLY"との表示、送信ができなくなってしまった。電源を一旦、切り、再び、暫く使っていると発生する。200Wでは問題が多く、100Wにすると問題は発生しない。電源の回り込みか??と思い、コアをいれてみた。すると、状態が改善したかのように見えたので安心していたら、やっぱり発生する。特にファンが回りだした後にこの問題が多く発生しているようだ。どうしようもなく、暫くしてもダメなら、もう一度、修理に出すことも考えざる得ない状況になった。
取説を読んで、問題が発生するとしたら、何なのかを確認しようと思った。恐らく、電圧降下が生じ、それによって問題が生じているものと思う。電源はTS-480HXと一緒に購入したダイヤモンド社製のGZV4000とアルインコ社製のDM-330Vである。以前、GZV4000はトランスが唸って苦労したことがあったので、きちんと電圧を確認した方がよいようである。取説には、推奨電圧は13.8Vで2つの電源電圧が1V以上の差が生じると、RX ONLYとなるようである。よくよく調べたら、DM-330Vの設定電圧が、13.8Vよりも高いところにされていた。即ち、ファンなどの電流が多く流れて、GZV4000が13.8Vから更にわずか電圧降下し、DM-330Vの電位差が1Vを超えたために発生していたようだ。
今回のケースは、私の知識不足が招いたことである。困ったものだが、いずれも、前回の素晴らしい対応をしていただいた修理さんにこれ以上に煩わしいことをお願いすることは問題なので、良かった。