アマチュア無線家JH0ILLのつぶやき

ある日、突然、アマチュア無線を再び、やってみようと思い付き、十数年ぶりに再開した無線局のつぶやき。

CQ WW DX RTTYコンテストに参加

9月25日の朝、21MHzのFT8の周波数より少し高いところで、沢山の信号が無線機のスペクトラムスコープ上に現れていた。なんだろうと調べたら、RTTYのコンテストであるということが分った。RTTYは、あまり使わないモードで、特にJT65,FT8といったデジタルモード、また、PSK31のように日本語を使えるモードと較べても、最近はあまり聞かないモードである。しかしながら、一度、海外コンテストとなると、RTTYが未だ人気のモードである。PSK31は、ロシアや欧州で結構流行っているが、コンテストはいまひとつと言う感じで、14MHzで参加したことがあるが、欧州局が多く、比較的ローパワーで出るため、なかなか、デコードが出来る状態にならない。RTTYは、コンテストログと同期できるようになっており、私が使用しているCTESTWINもMMTTYデコーダがアドインできる。
前置きが長くなったが、久々にWW DX RTTYコンテストに参加したので報告する。
私は、土曜日の日中は色々と忙しく、ほぼ、日中のQRVは無理と判断し、7MHzだけで参加することにした。以前は、TS-480HXとリニアアンプという組み合わせで、インターフェースの関係から、AFSK(LSBモードでRTTY音声をマイク端子に入れて運用)モードで運用を余儀なくされた。IC-7610はPCとの接続はUSBで直に接続するため、FSKモードが使える。FSKモードでの運用は、IC-7610のRTTY機能を十分に使うことができる。

IC-7610のRTTY運用での便利な機能を示す。
まずは、RTTYに特化したフィルタ群である。RTTY信号は、マークとスペースと呼ばれる2種類の信号を用い、その間は170Hz離れている。すなわち、SSBで受信していると、ピロピロと聞こえ、スペクトラムスコープでみたとき、2つの信号が現れると、それはRTTY信号なのである。IC-7610では250Hzのフィルタで設定することで、必要最低限の周波数を受信することができる。RTTYのアマチュア局は、kW局が多いため、隣の周波数からの混信を避けたいが、IC-7610はその性能から、近傍の強い局の影響は受けないみたいだ。
それから、TPFというオーディオフィルタがある。このフィルタは、マークとスペースに合わせた通過帯域を持っているフィルタのようで、時々、重なって聞こえる信号も、この機能で分離ができる。
また、周波数表示を精細モードにすると小数点三桁までを表示でき、VFOでのゼロインがしやすくなる。RTTYはゼロインをきちんととらないと、デコード率が極端に悪化する。そのためにFFTスコープがあり、マーク信号とスペース信号を合わせるようにすることができるが、私の場合はMMTTY画面にあるFFTスコープを使っている。こちらの方が、ピークにしっかり合わせることができる。
IC-7610のファームウェアバージョンアップのおかげで、スペクトラムスコープをCENT(センターモード)で周波数マーカを表示できるようになった。±5kHzの表示にすることで、非常にRTTY信号に合わせやすくなった。これは、精細な表示が可能であるアイコムに有利な点だと思う。
私は、IC-7610にACOM1000(外部ファンを後付け)で800WにてRTTYの運用を行った。RTTYは高出力で連続送信が行われるので、1kWにはせず、800Wとしたが、ACOM1000は安定して最後まで動作した。アンテナは、NB42Xで2kW耐電力。不安のない運用状況であった。
QSOレートは以下の通り。

9月25日の夜21時からの運用であった。アンテナはいつも45度(北米)方面に向けていた。2エレのため、バックへの抜けは大きいものの、東南アジア方面の局の信号を誤りなくデコードするには、きちんとビームを向けた方がよく、アンテナは良く回した。オセアニアエンティティの殆どはインドネシアである。
翌日9月26日の朝は無理せず、夕方15時頃から、北米が聞こえていた(見えていた)ので、北米を中心にCQランニングをした。コンデションが良かったのか、東海岸の局からも呼ばれ、今までにない感触を得られた。これもサイクル25の好影響だろうか。0時を過ぎる(27日になる)と、330度にビームを向け、EU方面を狙う。EUの混信はすごいと思うが、CWまでとは言えないが、帯域が狭い分、SSBよりも応答率は高かった。
27日は、朝6時に起床、30分の範囲でEUを狙う。やはり、EU域内は混信も凄いだろうし、参加局が多いため、まずはEUが壁になる。それでも、RTTY 7MHzで初めての局が多く、なんとか取ってもらえたので、RTTYコンテストとしては今まで以上に実りがあった感じがする。
WkdしたCQ Zoneは以下の通り。

アフリカは、取れなかった。ゾーン21は出ていたが、呼んでも応答は無かった。ブラジル局は耳にしなかった。RTTYのデコード率は、以前のTS-480に較べ、各段に上がったと思う。その分だけ、多くの局との交信ができた。
このRTTYコンテストを皮切りに、CQ WW DXはSSB,CWと毎月行われる。

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