アマチュア無線家JH0ILLのつぶやき

ある日、突然、アマチュア無線を再び、やってみようと思い付き、十数年ぶりに再開した無線局のつぶやき。

デジタルモードでの高出力運用

JT65に変わり、FT8になってから、従来の低出力から高出力を用いての運用がなされるようになった。聞くところでは、FT8の場合、200W以上の高出力で運用されるケースもあるとのことだ。デジタルモードでは、RTTYについては、既に高出力での運用が行われるケースがあり、DXコンテストやDXペディションなどでは、kW級の出力で運用される場合があると聞く。
1kWへのQRO以降、CWとSSBでは200Wを超える出力の運用を行ってきたが、未だに他のモードでの運用は試みたことが無かった。電波防護指針ではデジタルモードのような連続波が出る場合は、係数を変えているために、kW運用を許可されていないケースもあるようだが、私の場合は、kW免許の範囲ではデジタルモードでの運用も許可されている。ただ、今まではリニアコントロールケーブルに、RTTY信号端子があり、その接続が出来ていないため、リニアをつなげての運用が出来ないものと思っていた。しかし、最近、FSKモードを除き、現在の接続で問題なく運用が可能であることが判明した。すなわち、PSK,FT8などが問題なく運用できる。RTTYについても、AFSKを用いれば、運用ができる。それが判ると、直ぐに試してみたいという気持ちになった。ただし、ACOM 1000リニアの説明書では、1kWでの連続送信は、別途、ファンを追加するように取説に記載があるため、Web上での情報から、400W程度ならば、問題ないということが分かった。
RTTYでの信号は聞こえないし、FT8での運用は400Wまでは不要だろうという考えに立ち、14MHz帯でのPSK63の運用を試みることにした。
PSKは、日本国内で一般的によく使われているPSK31と、欧州で用いられているPSK63とがある。PSK63では、帯域が2倍に増えるけど、PSK31に比べて、速度も2倍となる。但し、PSK31よりも誤認識が多くなる傾向を感じる。通信速度が速いため、てきぱきとQSOが出来るという特徴がある。私は、EUとPSKを用いてQSOする場合は、マクロの定型パターンでQSOをするだけなので、PSK63の効率の良さが好きである。
5月29日の23時頃は、14MHzのコンデションがよく、14.070MHzのPSKを運用されている局がいる帯域では、多くの信号が見えていた。そこで、アンテナを北西に向けて、リニアの出力を400W程度に設定(エキサイタ―の出力設定を25Wにする)、14.071MHz付近でCQを送出した。2回のCQに対して、ウクライナ局から応答があり、その後、7局と立て続けてQSOを行った。QSOが完了すると、同一周波数で同時に数局から呼ばれ、混信で相手がデコード出来ない。結果、一番最後に呼んでくれたデコードできた局とのQSOとなる。すなわち、PSKモードでのパイルを始めて受けたという経験をした。PSKでの運用状況は、50W~100W程度が主流と聞くが、400Wとなると、6dBも強く、はっきりと相手に見えていたのだと思う。PSKモード自体もJAの運用者は少ないので、JAからの信号が見えて、複数の局が呼んで下さったのだと思った。
PSKでの高出力運用を味を占めたので、今度はいよいよFT8か?と思う。FT8ではまずは200W~300W程度であまり近隣に影響を及ぼさない周波数、10MHz帯などで試みてみたい。

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