アマチュア無線家JH0ILLのつぶやき

ある日、突然、アマチュア無線を再び、やってみようと思い付き、十数年ぶりに再開した無線局のつぶやき。

IC-7610とCW Skimmerでの調査

IC-7610を入手、これからインプレッションのレポート・・・となるはずであったが、このところ、雨が降りノイズが高いこともあり、腰を落ち着けて運用するのでなく、まずは、取説やネットで記載されている使用方法を片っ端から調べていく作業に陥った。
特に、IC-7610は、IQ信号を背面のUSB3.0ポートを介して、PC側に出力できる。これはどのような機能かというと、PC側のアプリでIC-7610とは別途に、仮想のSDRを構築できるのだ。PCと専用アプリだけでよく、他のハードウェアはケーブルを除き、一切不要である。
この機能の説明は、
http://www.icom.co.jp/support/download/manual/pdf/IC-7610_JPN_ExtIO_Inst_0a_OG_LF_0.pdf
に紹介されており、いくつかのことができるようになる。そのひとつは、SDRとして同時ワッチが可能なもう1つの受信システムがPC上に出来上がる。すなわち、IC-7610に2システム、PCに1システム、合計3システムが同時ワッチできるような仕組みができる。個人的にはあまり、使う道がない。
それよりも、CWskimmerとの組み合わせが魅力的だ。CW Skimmerは

からダウンロード可能な同時にCWデコードをするアプリケーションである。ただし、有料で若干高い。私は以前に購入していたが、あまり使い道がなく、正直使わないでいた。
しかし、SDRをつけると、少なくとも2つの点で素晴らしいことが実現できる。
その1つは、DXペディションでのパイルアップの状態を把握する機能である。DXペディションでは、通常、ペディション局のUp1kHz以上で多くの局が呼ぶ。呼ぶときは、ただ呼んでいてはいつまで経っても相手は取ってくれない。みな、ペディション局がどこをワッチしてくるかを予想して呼ぶ周波数を変えるのだ。もっとも、一般的には、取ってもらた局の数百Hz上で呼ぶことだ。だから、どの局が取ってもらったのかを調べることが非常に重要であった。
IC-7610は、デュアルワッチ機能があり、スプリット状態+デュアルワッチ機能により、相手の信号を聞きながら、パイルアップ状態も同時に確認ができる。そこに、CW Skimmerにより、599を返した局の周波数を読み取れれば、どこを呼ぶかが見当つけられる。こんなことができるソフトなのだ。


もう1つは、CTESTWINとの連携である。正直を言うと、CTESTWINだけでなく、他のロギングソフトでも可能である。すなわち、Telnet機能があるソフトで実現ができる。CWSkimmerは、Telnetを介して、受信周波数、コールサイン、時刻を他のロギングソフトに送信できる。それを受けたソフトは、その受信局の周波数にダイレクトで移動したりすることが可能なのだ。いままで、RBNからのTelnetによる情報を得たことはあるが、RBNでは自らの設備では聞くことができなかったり、リアルタイム性が欠けたりしていた。しかし、CWSkimmerなら、自らの無線機でRBNと同様なことが実現できてしまう。
私は、以前から、WSPRでのコンデション把握をしてきたが、今度はCWで夜間の集計ができてしまうのだ。これは私の一番、興味のそそる部分だ。実際にテストしてみた。
IC7610⇒HDSDR⇒CW Skimmer⇒CTESTWINのTelnetという接続ルートでCWの広範囲サーベイを行ってみた。ただし、CTESTWINでのTelnetウィンドウの表示能力に限界があったので、全てのデータを得ることはできず、UTC19:00~22:00までの3時間を受信したデータである。
以外に面白いデータが得られた。受信周波数は、7.000MHz~7.127MHzという範囲である。
PC上でのソフトは以下の通り。

左から、HDSDR(無料)、CW Skimmer、CTESTWIN(無料)である。
まず、3時間で得られたCWのQRV局の周波数分布である。

早朝ということから、DXウインドウとなる、7.000~7.010MHzが一番多かった。ただ、7.050MHz以上、もっというと、7.100MHz以上にもCW運用局がいるということだ。これからは、この辺の局にも声をかけることが重要かもしれない。

上記は、レポートがあった時刻と信号強度の分布図である。やはり、グレイラインの頃は信号は強いが、それより前にも多くのレポートが存在している。

OV1CDX局は有名なCW局である。信号強度の推移は上記の通りである。
実際に、CW Skimmerで受信したCW局は、私が交信したことがない局が多く、これからはこれらの局とも仲良くしていきたい。

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