アマチュア無線家JH0ILLのつぶやき

ある日、突然、アマチュア無線を再び、やってみようと思い付き、十数年ぶりに再開した無線局のつぶやき。

5MHz WSPRレポート

2015年の世界無線通信会議(WRC-15)でアマチュア無線の二次業務として60mバンド(5MHz帯)が使用可能となった。但し、日本の電波法では未だ許可されていないバンドである。このバンドでもすでにWSPRビーコンの運用が行われており、受信のみであれば法的には影響を受けないので、受信を試みてみた。どのようなバンドなのだろうか?
WSPRnet (http://wsprnet.org/drupal/wsprnet/activity) をみると、60mバンドでの運用は、2つのスポットが使われているようだ。5.2872MHzと5.3647MHzである。WSPRnetのアクティビティには、どの周波数で運用されているかが確認でき、13局中、8局が5.2872MHzの方で運用していた。私も、5.2872MHzに合わせて一晩、受信を試みてみた。受信リグは、IC-7610、アンテナはCD78jrのCH1とした(最も良さそうなチャネル)。アンテナは、北東・南西側がNull点になるようにした。
結果は以下の通りである。

受信局は、SV1CBN、周波数は5.288695MHz
縦軸はdB、横軸は時刻JSTである。夜3:44に-13dBで受信、その後、朝6:16頃から1時間あまり受信することができた。この時間帯は夜明けのグレイラインの頃であり、その影響と思われる。
WSPRnetをみると、運用局はすべて欧州であり、欧州以外のビーコンは得られそうにない。なお、相手局の出力は50Wとのことで、もし専用のダイポールアンテナがあれば、FT8に50Wクラスで交信可能と考えられる。伝搬も、上のグラフのように、3.5MHzと7MHzの中間的な存在の考えてよさそうだ。
この周波数帯は、昔、BCLをやっていたとき、多くのアフリカの国営放送が放送されており、QSBを伴って聞こえてくるアフリカの民族音楽を夜中に楽しんだものである。そんな周波数帯でもあり、許可が下りれば、夜間はDXに、また、日中は比較的に近距離の交信が楽しめそうなバンドでもある。
将来の電波法改正による早期な開放を希望したい。

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