アマチュア無線家JH0ILLのつぶやき

ある日、突然、アマチュア無線を再び、やってみようと思い付き、十数年ぶりに再開した無線局のつぶやき。

2018 CQ WW DX CONTEST SSB結果



10月27日の朝から29日の朝まで、世界的なコンテスト、WW DX CONTESTが行われた。私は3年連続で本コンテストに参加している。昨年は、High Power部門のALLバンドで参加し、260QSOという数で、JA0エリアで1位を取得した。初参加の2016年の56QSOに対して、200WにQROして好戦できた。今年2018年は、1kWにQROしたので、更なる高得点を期待した。
結果は、以下の通り:

トータルQSO数は505、マルチは233、得点は305,463点である。昨年のQSO数の約2倍となった。QSOの時間レートは以下の通り、お昼、夜間の休みを十分に取得しての運用であった。

各大陸での時間帯によるQSO実績は以下の通り。


各バンドにおける取得ゾーンは以下の通り。

時間別のQSO数は以下の通り。

以下に詳細な運用の報告ををする。
10月27日、第一日目。9時前から、恐らく、このコンテストでの運用の主体となるであろう14MHz帯と21MHz帯の両方をワッチ。朝早く、21MHzではケイマン島が入感。かなり強く、現在のSSNを考えると、短時間の入感だろうと考え、コンデションが比較的によければ、21MHzから参戦することに決めた。9時になって、一通り、聞こえる局とQSOを行い、直ぐに14MHzに移る計画とした。
コンテスト開始時刻の9時になると、21MHzでは珍しく北米が入感しており、局数はそれ程多くは無いけど、南米も入感、久々の21MHzの米大陸のQSOができた。その後、14MHzにQSYし、北米局を中心にQSO。私の設備では、北米東海岸は聞こえなかった。そこで、14MHzで一通り、北米とQSOし、その後は、東南アジア、中国、アジアロシアとのQSOを行った。
第一日目、午後、21MHzには、東南アジアといったエリアだけでなく、むしろ、アジアロシア方面が入感。しばらく時間が経ち、14時過ぎ頃にはゾーン20の東欧が聞こえてきた。私は、EUオープンの兆しと考え、非常に期待して21MHzでしばらくQSOしながら待つことにした。15時頃になると、更にゾーン15が聞こえだし、QSOできた。ある程度、聞こえる局とのQSOが終えたので、14MHzに移り、こちらもゾーン15が聞こえていたので、ゾーン15を中心にQSOした。ある程度QSOを行って、16時を迎えた。再び、21MHzにQSYし、ゾーン15の東欧とのQSOが楽しめた。
第一日目の夕方、大学の息子が帰省しており、20歳の誕生祝いを行うことになっており、一旦、QRT。
20時に戻り、再び、14MHzから聞いた。15時台の賑わいに比べ、少しバンドが落ち着いてきたような状況なので、早めにQSOを切り上げ、20時半には7MHzにQSY。一番、中南米への伝搬が良いと思われる時刻から、時間が経っていたため、中南米が聞こえるかが心配であった。なんとか、ケイマン島とのQSOに成功、また、ブラジル局とのQSOも出来た。この時刻、3.8MHz帯も興味があったので、3.8MHzにQSYし、北米局が聞こえ、僅かではあったがQSOできた。21時からは、ローカルの6mAMロールコールに参加。ロールコール終了後は、7MHzに居座り、0時頃まで一生懸命、呼びまくった。
第二日目、10月28日朝。5時に目覚ましにより起床。直ぐにシャック赴き、7MHz帯を聞く。期待通りに、沢山のEU局が聞こえており、信号も強い。期待していた1kWQROによる応答率の向上は、残念ながらそれほどなく、200Wのときとそれ程変わらない感じ。応答率が悪いながらも、なんとか、EU局に振り向いていただき、1時間半程度で31局とQSO。
6時半になり、14MHzにQSY。北米方向にアンテナを向けてワッチ。北米東海岸、すなわち、ゾーン5がかなり聞こえてきた。それもS9以上の強さで。応答率は好調であり、ほとんどが、一発でコールバック。改めて、北米局の耳の良さに感心した。
更に中南米、特にカリブ海の局が良く聞こえていた。しかしながら、北米の壁がある上、先方がJA指定しても、JAのビックステーションのコールがあり、中々、QSOに至らなかった。しかし、粘りの結果、いくつかのカリブ海局とのQSOに成功した。
14MHzでの北米局がQSOを止め、空きスポットが出来たので、すかさず、CQを連呼、なんと、北米局からのパイルを受けた。ただ、10時過ぎに用事があったため、非常に乗っていた状況であったが、一旦QRTせざる得なかった。
結局、用事から帰宅する14時過ぎまでは、QRV出来なかった。
14時過ぎからは、21MHzを中心にQSO。実に、昨日以上にコンデションが良いようで、既にゾーン14、15が聞こえていた。少し、バンド内の高い周波数で居座り、CQ連呼を行い、ポツポツの呼んでいただいた。
17時過ぎ、第一日目に聞けなかった夕方の7MHz帯を覗いた。南米がよく入っており、まずは聞こえる局とのQSOを行った。アンテナを北東、もしくは東に向けるのでなく、南米局の信号は、南方向(180度)からが一番強かった。直接向けた場合とは、10dB程度も強かったので、南方に向けたまま、南米局とのQSOを試みた。
夜20時台、7MHz帯の凄まじいQRMの中、東南アジア局とQSO。彼らの強い信号は恐らく100W程度。それなのに、自分の1kWの信号が思うように届いていないことにずっと気になっていた。200W以前と、トークパワーが弱くしていたことを思い出した。QRO後、ラグチューを快適に楽しむため、ALCは絶対にふらさないように調整。プロセッサのON/OFFでのトークパワーに差が無いことに気が付いた。プロセッサのコンプレッションレベルを5dB程度上げてみたところ、なんと、その後は、QRMの中、弱い信号の局ですら、コールバックされるようになった。ピロセッサ特有の歪を恐れ、ラグチュー音質を考慮していたため、Sで1〜2程度低い、以前の200W程度の信号と同等だったのかもしれない。特に、QRM下での応答率は、700Wと1000Wとでも全然異なり、そこでの300Wのアップは、相手を振り替えさせるには十分な強さがあるようだ。
7MHz帯では、23時過ぎからのEUがとても良く、聞こえている弱い信号の局もよく取ることができるようになった。翌日の仕事を考慮し、0時半にはQRTした。
10月29日、朝、寝坊して6時半から15分だけのQRV。後残り少ない時間であり、7MHzのEU局の殺気立った声を感じた。4局のEU、1局の南米(LP)とQSO。それ程、時間をかけずにQSOが出来た。14MHzに移り、北米東海岸局を7局とQSOした。すなわち、15分間で11局とQSOでき、時間当たりだと44局という高レートの時間帯であった。


今回、学んだこと(気付いた点):

  • マイクコンプレッサは、混信時にきちんとコンプレッションをかければ、応答率はあがるようだ。
  • 7MHzの夕方のパスは、直接だけでなく、南からのパスもあるので、少し振ってみることがおすすめ。
  • 1kWのQROは、7MHz、14MHzのQRM強の下で効果が発揮する。
  • 当たり前だが、1kWでも聞こえない局とはQSO出来ない。
  • なぜか、信号がそれ程強くなくても、音声がはっきりしている局は、QRMの中でも良く聞こえる。
  • 自分のコールサインの発音練習は必要。発音が悪くて聞こえないケースがあっただろう。
  • アンテナは中途半端だと、結果も中途半端な感じ。もっと、良いアンテナがほしいけど、難しい。高さ、ゲインがもっとほしい。ただ、普段の交信で幅広くやりたいので、現状はあきらめ。

以上、今年のWW DXコンテストの結果報告であった。次回は、11月末のCW部門。

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