アマチュア無線家JH0ILLのつぶやき

ある日、突然、アマチュア無線を再び、やってみようと思い付き、十数年ぶりに再開した無線局のつぶやき。

WSPRによる14MHzの夜間のコンデション調査

連日のハイバンドのオープンも、SSNの低下に伴い、しばらくお休みとなりそうである。
特に9月17日(金)は、18MHzのオープンも芳しくなく、14MHzの方は、それなりに聞こえていた。やはり、DXのメインストリートと呼ばれるだけある。コンデションの低下はあっても、きちんとパスは開いているようである。しかし、18MHzや21MHzのようなオープンが無いようなところもあり、それほど、積極的に出たいと感じなかったので、久しぶりに14MHzの夜間のコンデションを調べたいと思った。
私のコンデションを探るツールは、WSPRビーコンである。自分の信号を一定間隔で発信し、相手からのレポートを貰う。受信先の設備は異なるので、他の局との比較などは無理があるが、同一局からもらう時間に伴う信号強度はコンデションの把握には好都合である。
今回は、9月17日23時から翌日の朝6時ぐらいまでを14MHzでWSPR運用をしてみた。出力は5W、アンテナは4エレ八木で、330度(北北西)に向けている。
結果は、以下の通り。ドイツ、フランス、イタリア、EA8、LXからのレポートを頂いた。
(1)ドイツからのレポート

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23時台の短いオープンか?その前から開いていた可能性がある。23時半にはフェードアウトし、夜中の2時頃に再び、コンデションが上がったようにみられる。
(2)フランス

フランスもほぼ、ドイツの状況と同じであった。


(3)イタリヤ

イタリヤは、0時40分ごろから信号が見え始め、2時ごろにピークを迎えている。


(4)ルクセンブルク(LX)

かなり、分かりやすいデータである。0時から1時過ぎまではコンデションが落ちたようである。2時ごろまで聞こえていたが、その後はレポートがない。


(5)EA8

傾向は同じである。0時から2時近くまでコンデションの低下がみられている。2時頃に短時間でオープンしているのがわかる。


結果としては、0時近くはコンデションが低下している。夜中の2時頃というと、欧州での日没時間ごろである。とても、短い時間だけオープンする。コンデションが上がったと思った瞬間に聞こえなくなるという感じなのだろう。
23時まえのコンデションはまた、良い時に見てみたい。
0時ぐらいは良く開けていると思っていたが、以外にも悪く、夏のコンデションでなく、秋のコンデション、すなわち、夜間のパスは殆ど見込みがないように思える。

連日のハイバンドオープン

サイクル25になって、漸く、SSNが100を超えるときを迎えた。そして、あと少しで秋分の日を迎えるこの所、一昨年、昨年に無い18MHz,21MHzの夜のオープンが楽しくなってきた。
本日9月15日も、昨日に続いて、21MHz,18MHz共に夕方から夜にかけて、欧州各局がオープンした。今日の21MHz SSBはスポット的で、スペイン局のみが聞こえていた。時間は、20時半頃で、他の国はどこも聞こえないという不思議な感じであった。スペイン局は、kW+STEPIRアンテナの局で非常に強かった。IC-7610は、前回のファームウェアアップデートにより、スペクトラムスコープ機能が非常に向上して使いやすくなった。このようないつコンデションが変わるかが分からない場合、私は、常にバンド幅全体をFIXモードにして監視している。どこか、強い信号らしきものが見えれば、そこに周波数を合わせる。また、CWなどは、バンド全体をみると分解能が劣るけど、ギザギザと何かが出ていることが分る。そういうときは、CWに切替え(周波数ボタンを押せば、前にやっていたCWの周波数に切り替わる)、そして、FIXモードからCENTモードにスペクトラムスコープを切りかえる。大体、±5kHzか±10kHz表示にしたら、そこで、CENT/FIXモード切替ボタンを長押しすると、CENTモードで、周波数マーカーが現れる。周波数を変更したとき、CENTモードで起こったウォーターフォールが流れることが防止され、ゼロインが素早く可能になった。そんな便利な機能も手伝って、連日の21MHz,18MHzのCWの賑わいを楽しむ。
週末の昼間、7MHz CWは500Hzから1kHzの間隔でCW局が埋まるが、正に18MHzで欧州がオープンするときは、同じ感じであった。EU各局の信号も比較的強く、安定しているので、ラバスタ交信であるが、CWでも結構楽しめる。連日オープンしているが、その日、その日のコンデションが変わり、強く入る地域が時間と共に切り替わっていくのもわかる。
CQ局を呼んで交信が終わると、すかさず、当方を複数のEU局が呼んでくることがあった。私の周波数ではないので、直ぐに逃げる?が、相手局も、直ちにCQコールを始める。そうしないと、空き周波数が無くなる恐れがあるのだろう。普段は交信できない新しい局と交信ができるので、高い周波数は楽しい感じがする。
もう少し、コンデションが上がってくれば、FT8に流れたアマチュア局がSSBやCWに戻ってくることも期待している。昔、サイクルの最高潮のときに、21MHzを自宅の低いインバーデットVアンテナでワッチ、バンド内全体がDXで、それもワールドワイドに埋め尽くされたのを知っている。そんなときが、再び来るのを楽しみにしながら、このサイクル25の上昇しつつある秋のコンデションを楽しんでみたい。

18MHz WSPRでのコンデション把握

サイクル25を迎え、初めてのSSN100越え、連日、夕方から夜間にかけて、DXが聞こえるようになってきた。久しぶりにWSPRによって、コンデション把握を行った。
行った周波数は、18MHz、日時は2021年9月11日17:50~24:50までの7時間あまりである。調査に使ったシステムは、IC-7610と18m高の2エレHB9CVであり、アンテナ方向は330度固定、すなわち、欧州局狙いである。出力は5Wで欧州局からのレポートで判断をする。信号強度的には50W+DPと同じと考えていいと思う。-20dB以上ならFT8による交信可能と思えばいい。
理由は、夕方から欧州各局が18MHzで聞こえるようになるが、最も良い時間帯は何時なのかを1回だけの計測であるが、それほどのブレはないと判断して計測を行った。
参考まで日没時刻は18時ちょうどであった。


まずは、北欧の局からである。

フィンランドのOH6BG局のレポートであるが、いくつかのピークがみられる。夕刻の18時ぐらいから入感しており、短時間で上がったり、下がったりしている。
ルクセンブルクの局からのレポートである。

やはり、18時ぐらいに少し上がっていたのかもしれないが、その後、急低下し、22時前に上昇している。
ドイツからは複数の局からレポートを頂いている。

21時半から22時半にかけて、沢山の局からレポートを頂いている。もっとも良いレポートを頂いたDJ4FF局はダイポールアンテナとのことで、50W+DP で電信であれば交信できるかもしれない。
欧州各局からのレポートは以下の通り。

みな、22時ごろがピークを迎える。
EA8局、アフリカのカナリア諸島である。

欧州と変わらず、22時前後が強く、これもDP+50WならCWで行けそうな感じである。
もしかするとビームアンテナを用いておられたかもしれない。
次はお近くの中国。

中国局とは、17m Bandであまり交信はできてない。時間と共に信号強度が低下している。やはりアジア圏内は日中が良いみたいだ。

最後に、日本国内。Esによる交信が主だと思うので、あまり参考にならないと思う。


結語:
欧州との交信を希望する場合、21~22時(JST)がいいと思う。18MHzは21MHzよりも安定して入感することが言われている。是非、ためしてみてほしい。