アマチュア無線家JH0ILLのつぶやき

ある日、突然、アマチュア無線を再び、やってみようと思い付き、十数年ぶりに再開した無線局のつぶやき。

TS-480HXの入手

いままで、HF~430MHzまで、IC-7000のみで運用を行ってきた。IC-7000は、ヤフオクで昨年12月に落札、その後、100Wと思って運用をしてきた。11月のWWDX CWコンテストのとき、電力計を購入し、接続したら出力は当初の思っていたものより半分の50Wしか出ていないことが判明した。
そして、以前からのQROを検討した。1kWはリニアアンプが高価であることで、まずは500WにQROしたいと思っていた。500Wにする上で、電波防護指針は問題ないレベルのアンテナの高さ、ゲインなども検討していた。500Wにする場合には、中古のアンプを購入するか、少し安価な新品のアンプを購入することを検討することになるが、いずれも、10数万円の費用が必要、電源廻り強化や落成検査手続きを考慮すると、少し大変な道のりを要する。(以前の経験では半年以上要した・・・)
私がアンテナを上げた後の7MHz,50W程度の運用実績からすると、500Wは必ずしも必要はないと感じる。あともう少しでコールバックが来るようなケースが殆どだから。それなら、200Wでもいけるのではないかと思い始めた。
200Wと500Wの差は、4dB程度となる。(1kWとは7dBの差)。現在の50Wからなら、500Wで10dB、200Wで6dBのUPである。確かに、10dBのアップ(s1~2)は魅力だけど、200Wでも6dBとS1程度のアップは期待できる。すなわち、技適が受けられる200Wは早道につながる。(要するに、自分を納得させたいだけ・・・)
200Wの無線機はというと、殆どが高級機で、実際にリニアアンプを買った方が安いというレベルであるが、唯一、TS-480HXだけは安価で購入可能である。私の勝手な高級機に対する偏見(買えない僻み)であるが、高級機を使って、微弱な信号を聞き分けることはできても、その相手を呼んで応答が無ければ、結局、悔しいだけでおわる。
いままでも、プリアンプを入れて、Sが1~2振って入感するDXには何度、無視されたことだろう。結局、相手は数百ワットの出力で、こちらは50Wに満たないノイズすれすれレベルであれば、QSOは成り立たないのである。それに、200W相当と今のアンテナをもってすれば、SSBで近隣諸国とのQSO、特に中国とのQSOは可能だと思う。中国語はもう10年以上、学び続けてきただけに、中国語でのQSOはひとつの目標である。
このTS-480HXは、最近のデジタル機から比べると、アナログのマシンである。DSPは、IF段ではなくAF段で信号処理をしており、強い信号でのAGCによる抑圧がもろに受けるようだ。そのため、主なDXの目的となるCW用に、500Hzと270Hzのフィルタ(今はルーフィングフィルタと呼ぶらしい)をそれぞれ装着した(後付改造)。このCWのフィルタ機能は、非常に面白く、DSPによるAFフィルタの帯域を狭くしていくと、SSB用⇒500Hz⇒270HzとAFフィルタの帯域設定に伴って、使用するルーフィングフィルタも切り替わる。IC-7000と比較しても、非常にバンド内が静かで、かつ、クリアである。3.5MHzで聞いてみると、ノイズレベルぎりぎりでIC-7000では聞き取れないCWも、270HzフィルタとAFフィルタ200Hz程度の帯域にすると、きちんと確認できるまでになり、フィルタ性能の高さを感じた。IC-7000で気になっていバンド内のざわつきは、プリアンプを入れてさえも、それほど気にならないでバンド内は静か。
無線機は、本体と操作部がセパレートとなっており、残念なことに、マイクは本体に接続、操作部には接続できないようだ。プッシュボタンは異常に多く、しかも硬いために、操作しずらい(押すと、操作部が軽いので動いてしまう)。メインダイヤルも、意外に小さく、周波数をスキップすることができず、バンド内の状態を確認するにも、沢山回さなければならず、結構、煩わしい。
但し、PCでの制御プログラムを使うと、これらの問題はすべて解消される。電源ON/OFFから、フィルタ帯域の目視設定、CWの送信まで全部、制御プログラムで出来てしまう。Sメーターや周波数の変更はマウスのホイールで出来てしまうから、とても操作性が良い。
ただ、いずれにしても、いままでの50Wしか出ない無線機から、200W機が追加されたことで、いくらばかりか、DXからの応答率が上がれば、嬉しい。今後、IC-7000は、デジタルモード、そして、2m,430MHzを中心に扱い、HFのメインはこのTS-480HXになりそうである。
変更審査も完了したので、この年末年始からは、200W局として、運用を始める。

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