アマチュア無線家JH0ILLのつぶやき

ある日、突然、アマチュア無線を再び、やってみようと思い付き、十数年ぶりに再開した無線局のつぶやき。

現代CW DXハンティングのススメ

CWというとモールス信号を使って交信をするものであり、全てがNO CORD化しているにも関わらず、未だもって多くのマニアがいる。CWにおいては、QRPや自作、もちろんアワードハント、コンテスト参加と様々である。特に信号強度が極度に低くても、聞こえてさえいればQSOが成立する。シンプルな単語が普段に使われるため、コンテストやDXハンティングに有用である。
今回は、DXハンティングを取り上げる。短波帯HFでのQSOでは遠方とのQSOがやはり魅力的である。現在はFT8を代表とするデジタルモードがあり、以前に比べて比較的に容易にDX QSOが可能となってきた。しかしながら、WSJT-Xに代表される通信ソフトウェアは、あまりにも人的な部分が無く、確かにDX QSOはできるものの、後から蘇ってくるゾクゾク感、臨場感というものは希薄である。特にCWだけが得られるという訳ではないが、QRM/QRNの中、QSBを伴った弱い信号がはるか彼方から聞こえてくる。ちょうど、雑音の海の中、その波の上がり下がりに見え隠れするCWの信号を聞く。現在のトランシーバーは、CWに特化してノイズリダクションを行ったり、また、帯域フィルタを可変できたり、非常に優れているけども、弱い信号はやはりそれらのものを駆使して聞き入る必要がある。また、DX Peditionのときなどは、スプリット運用を行っているが、自分の信号を強い局に潰されないようにすること、また、相手がピックアップした局がどの周波数で相手が次、どのポイントをワッチするかなど、その場で色々と試す必要があり、これもエキサイティングするものと思う。例え、相手から呼んでもらわなくても、次にまたチャレンジしようと思うようになる。
さて、現代CWと記載したのは、現代はインターネットを利用してのデーターベースが充実しており、以前にも取り上げたが、ネットワークに接続できれば、特別なソフトなしに楽しむ方法をここにお伝えする。
なお、CW QSOには最低限、自分のコールを取れることは要求されるので、それだけは覚えていただきたい。有用なツールとして、CW Skimmerもあるが、やはりまだ誤訳があるし、価格も高いので、ここでは取り上げない。
おすすめは、RBN(Reverse Beacon Network)である。

このサイトは以前にも紹介しているので、今回は実践編とでも捉えていただきたい。
このリンクを押すと、次の画面が表示されるはずだ。

そこでメニューの"dx spots"を押す。そこにカーソルを置くと、プルダウンメニューがあるが、そのまま、"dx spots"を押す。以下の画面が表示される。

ここで、簡単な紹介をすると、DX stationは受信されたアマチュア局の設定、DE stationはこのRBNへのデータベースにアップロードする受信側(Skimmerと呼ぶ)の設定である。あとは、必要によりband(周波数)、mode(電波形式)を設定する。
たとえば、JAのSkimmerが受信した、15m band(21MHz)の局を表示する。

上記のとおり、DE stationの設定を"JA- Japan"とし、Bandでは15mにチェックをいれる。
そして、左下のボタン"proceed"を押す。以下のような、直近のCQを受信した局のリストが表示される。

ここで"de"は受信側(Skimmer)のコールサイン、"dx"はその相手側の局で、"freq"周波数、"cq/dx"でこれはモードを示し(LoTWはLoTW設定している局)、"snr"信号強度、"speed"速度、"time"時刻が若い順に表示される。
timeで直近のレポートかどうかを判断し、それが聞こえるかどうかを調べるということができる。Skimmer局のアンテナはシンプルなアンテナが多いと聞くが、信号強度が、10dB以下の場合、ワッチには優れたアンテナが必要かもしれない。


ここまでが一般的に使う機能だと思う。これをもっと強化したのが、Band Masterである。


次に、狙い撃ちをしたい場合である。自分のアンテナ、取得したい局情報を上記の"dx spots"で設定できる。アフリカ大陸で40m Band(7MHz)で調べてみる。

上記のように、DX Pedition局を中心に聞こえる時間帯が表示されている。TO6OKなどは夜中ごろに良く聞こえていたようだ。
では、特にこのTO6OKとのQSOの成功率を上げるためにどうするかを調べてみる。
これには以下のツールが良い。

RBN activityは、このRBNのデータを利用して、色々な解析データを表示してくれるツールである。コールサインのところに、"TO6OK"と入力すると、

このようなグラフが表示される。一番上はカレンダーでレポートが上がっている場合に色がつく。やはり、サービスのメインバンドは14MHzのようで、次いで7MHzのようだ。
時間帯の棒グラフは、マウスを重ねるとどのバンドで何時間出ていたかも見ることが可能。
このようにして、狙い撃ちができる。
DX Pedition局だと、この程度であるが、常駐局であっても非常に稀にしか聞こえない局については、その分析に有用である。

上記は、HV0A バチカン市国の局である。このように非常にまばらな出方である。また、周波数は14MHzに傾向している。状況としては、第3週の土日のどちからに出ている傾向がある。時間帯は朝方、夕方である。また、1月は特異月のように多くレポートがみられる。

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