アマチュア無線家JH0ILLのつぶやき

ある日、突然、アマチュア無線を再び、やってみようと思い付き、十数年ぶりに再開した無線局のつぶやき。

WSPR

WSJT-Xには、いろいろなモードが搭載されている。特に、最近はFT8と呼ばれる時間に同期されたデジタル通信で且つ、JT65の4倍の速さを誇る通信方式が注目されている。JT65は運用が低下、JT9は殆ど見かけないようになった。以前に公開されたQRA64などは、3.5MHzで使ったことがあるだけで、最近はV/UHF用として特化されている。しかし、WSJT-XにはEME用を除き、HF帯で多く利用されているモードがある。それが、WSPRと呼ばれるモードである。このWSPRにはQSOというものはない(但し、以前に試みられたことがあるようだ)。それでは、何が目的かというと、電波を発信し、また、発信された信号を受信して、インターネット上にあるデータベースに登録し、電波の飛びを確認するもの、すなわち、ビーコンに相当するものである。WSPRは、Weak Signal Propagation Reporterの略で、微弱信号の伝搬レポーターという名前である。インターネット上のデータベースは、以下のWebにあり、登録することで誰でも利用が可能。

ログオンすると、Online欄に自らのコールサインが記載され、WSPRの受信情報を読み取ることができる。
WSPRを7MHzで運用した例は、以下の通り。

FT8/JT65の画面に似ているが、Wide Graphでの中央当たりにある狭い領域がWSPRの運用周波数帯。信号は連続で、帯域は6kHz程度という。4FSKの変調で、送出されるメッセージは、コールサイン、グリッドロケータ、出力強度dBmとのこと。1回の送信時間は約110秒、それを一定間隔で送出する。出力は自分で決定し、その数値を定めるが、Weak Signalということや、自らの信号の飛び状態を把握するためにも、出来るだけ小出力で出すことが望ましいようだ。
実は、WSPR自体は以前に1度、試みたことがあったが、Windows OSの設定でレポートなどが書き込まれるPathに日本語が入っており、それをソフトウェアが認識できずにエラーが生じていた。今回、英数字に替えて、新たに設定した結果、エラーが発生せずに使うことが可能となった。
コンデションの把握も含めて、運用は7MHzでトライした。USBの設定で7.0386MHzに定め(CAT対応で自動に設定)、7.040155MHzで運用してみた。23時より開始、翌朝の6時までの運用、得られたレポート数は、WSPRnet.orgより、84件である。
0.5Wでのビーコンでの一番遠いレポーターは、10753kmも離れているところからのレポートで電界強度は、-24dBという結果である。すなわち、21506km/Wという記録になる。他にも時間帯などのレポートや他の局との比較などもできるので、追って報告する。

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